Written by Manabu Bannai

まとめ:多動日記(一)「健康と平和」: -欧州編

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どうやら多動症や遺伝子的に多動的な人は、100人中3人もいるらしい。そして、そのほとんどは自分がそうだとは気がつかないが、どうもいまの社会生活に合わないとどこかで感じながら、同じ場所で同じような日々を送りながら苦しんでいる。

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インターネットにある情報なんて、どうでもいいものばかり

世界をまわって感じることは、インターネットにある情報なんて、どうでもいいものばかりで、世の中の10%もないのではないか。WEBサイトには現れない人々の欲望、裏金、ドラッグ。さらに、権力に野心。  昨今、ISISと呼ばれるイスラム国がニュースを賑わせるが、あそこに行けば、金と女とドラッグが手に入ると考えている者は多い。事実、ベイルートからサウジアラビア経由で、ISISに多くのドラッグが流れている。だから、戦争でも事変でもなんでも、ニュースの裏側にある金とドラッグと最新テクノロジーを追えば、ほんとうの実体が浮かび上がってくる。武器を持つ「シャブ中国家」とまともに話し合って、解決できるわけがない。自爆してしまえば、薬物反応もわからない。日本のニュースには流れることはないが、遠慮がちなCNNでさえも、ISISと覚せい剤の関係をリポートしている。

だが、そのように点在するインターネットの情報をつなぐ「ミッシングパーツ」をストリートで入手できれば、インターネットにある情報の行間を読み解くことが、簡単にできるようになる。だから、毎日のように1000ページもWEBサイトをビューするより、街で拾った「ミッシングパーツ」を持っていれば、1日20ページビューで十分だ。50分の1に情報削減。情報時代の宝の地図は、どんなに探してもインターネット上にはない。それをシティ・オブ・ロンドンの連中と会うと、痛いほど感じる。

日本が誇る吉田カバン「Poter」のわずか10リットルのバックパック

荷物も驚くほどに小さい。数年前までは、小型のキャリーバッグをガラガラ引いていて、そこにはLCC用のチケット発券用小型プリンターやら、一眼レフカメラなど、それなりの大きさと重さを持つ機材や着替えが入っていた。  だが、いまは違う。日本が誇る吉田カバン「Poter」のわずか10リットルのバックパックだけで、世界をまわっている。まるで、品川から新宿に行くように、今日はチューリッヒからサルデニアへと向かっている。軽装だと、結果的に(気分的に)ワンストップの滞在時間は短くなって、毎日毎日移動している。

「そんな生活をして疲れないか」と聞かれることもあるが、たいした荷物もなくて、ある日品川から新宿に行き、翌日に新宿から吉祥寺に行っても疲れないか、と聞く人はいないだろう。  だが、江戸時代なら違う。日本橋から新宿に向かうことは大変な旅路で、新宿はその名の通り、ひとつめの宿場町だった。そこから武蔵の国である吉祥寺に行くことは、当時は国境を越えると言われていた。  僕がある日、イスタンブールからロンドンへ移動し、翌日ロンドンからベルリンへと向かうことが大変だろうな、とお感じだったら、その移動に関する考え方は、江戸時代的旅思考なのかもしれない。  そして、僕が移動を続ける理由がもうひとつある。  精神安定剤としての旅行。  たぶん軽度の(だと自分で思っている)多動症がやっかいなのは、病院に入院などして治療を受けられないことにある。第一に、動けるなら同じ場所にずっといることができない。その上、身体は極めて健康的で、毎年受ける人間ドックの点数は、100点満点で98点。

リーンゲインズとは

200年前の江戸時代の食事は、1日に2食で午前8時前後と午後3時前後に食べていた。この食事法がいいのは、1日に2食だけ食べるということだけではなく、1日の3分の2の時間を食べないという点にある。人はどうしても「やったこと」に注目する。だが実際、大切なのは「やらなかったこと」にある。  江戸時代の食事を見れば、午後4時から翌日の午前8時までの16時間、食べてなかったことになる。これはスウェーデンの栄養学の専門家マーティン・バークハンが推奨する「リーンゲインズ」というライトな断食方法と同じだ。ファスティングと言われる断食は、それなりにハードで、また時間も取られる。だから、日々の生活に上手に軽度なファスティングを入れることで、身体をリブートするのが、「リーンゲインズ」だ。

「リーンゲインズ」は、200年前の人間の食事方法を見直し、行き過ぎた現代から、その時代に少しは戻ろうというアイデアに他ならない。現代に生きる誰しもが、エジソンによって繰り広げられた「1日3食マーケティング」に頭をやられてしまった。いまは広告代理店とテレビ局により、「1日3食+2間食マーケティング」にやられてしまっている。健康とは、第一に脳内の問題なのである。

アリとキリギリス

現代の「アリとキリギリス」の話は、冬が来ればキリギリスは、LCCに乗って南国へと向かうのではないだろうか? それも、AirBnBで働いてないのに収入を得ながら。移動コストは著しく下がり、夏を追いかけて浮かれていれば(富を追えば)、そのうちに儲かるようになる。もしかしたらキリギリスは、現代社会でいうDJなのかもしれない。その上、キリギリスは儲けた金で働き者のアリに投資する。この構造こそが、「21世紀のアリとキリギリス」だと僕は考える。